八王子市のギター教室「Music Studio Polku」の小俣です。
ギターの音作りに欠かせない定番エフェクターを、特徴や使い方とともに紹介します。
今回取り上げるのは、黒く無骨な筐体で知られるディストーション、Pro Co RAT2です。

軽いクランチから荒いディストーション、ファズに近い深い歪みまで、一台で広い範囲をカバーします。
独特のFILTERノブを理解すると、さまざまなギターやアンプに合わせやすくなります。
まずは音を確認
国内正規輸入元のモリダイラ楽器によるRATシリーズの比較映像です。
RAT2では、DISTORTIONを上げたときのざらつきと、FILTERを動かしたときの高音域の変化に注目してください。
Pro Co RAT2の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種類 | ディストーション/ファズ寄りの歪み |
| 回路 | 100%アナログ |
| コントロール | DISTORTION、FILTER、VOLUME |
| バイパス | トゥルー・バイパス |
| 電源 | 9V電池または9VセンターマイナスACアダプター |
RAT2の音の特徴
RAT2は、ゲインを低くするとアンプを押したようなクランチになり、中間では粒の粗いロック向けディストーション、高くすると音が圧縮されてファズに近い質感になります。
低音は適度に太く、中音域には独特の粘りがあります。コードを弾くと荒々しく、単音ではサステインの長いリードを作りやすいのが特徴です。
整ったハイファイな歪みではなく、少し崩れた質感まで含めて音楽的に使うペダルです。ブルース、オルタナティブ、ハードロック、インディーロックなどに自然に合います。
3つのコントロール
DISTORTION
歪みの深さを調整します。12時を越えるあたりから圧縮感が強くなり、最大付近ではファズらしい荒さが出ます。
FILTER
RAT特有のトーン調整です。一般的なTONEとは向きが逆で、右へ回すほど高音域が削られて滑らかになります。音がこもる場合は左へ、耳に痛い場合は右へ動かします。
VOLUME
出力音量を調整します。低ゲインでVOLUMEを上げれば、アンプや後段の歪みを押すブースターとして使えます。
おすすめ設定
太いクランチ
- DISTORTION:9〜10時
- FILTER:1時
- VOLUME:1〜2時
ギター本来のアタックを残しながら、アンプへ粘りを加えます。
王道のRATディストーション
- DISTORTION:12〜1時
- FILTER:12時
- VOLUME:12時前後
バッキングとリードの両方に使いやすい基準点です。まずこの設定からアンプに合わせます。
ファズ寄りのリード
- DISTORTION:3時以上
- FILTER:1〜2時
- VOLUME:11〜12時
歪みを深くし、高音を少し抑えて太いサステインを作ります。
接続順と組み合わせ
基本は、コンプレッサーやワウの後、モジュレーションや空間系の前です。
RAT2の前にTS系オーバードライブを置くと低音が締まり、より輪郭のあるリードになります。反対に、RAT2を前段にして後ろのオーバードライブで音量を整えると、荒さを残しながら中音域を足せます。
講師として見るRAT2
RAT2は、一台の中でオーバードライブ、ディストーション、ファズの境界を体験できる点が面白いペダルです。
設定ではFILTERの向きに最初だけ注意が必要です。数値や時計位置を覚えるより、右へ回すと暗くなるという仕組みを理解すれば、会場やアンプが変わっても調整できます。
まとめ
Pro Co RAT2は、軽いクランチからファズに近い深い歪みまで対応する定番ディストーションです。整いすぎない質感と、中音域の粘りが大きな個性です。
最初はDISTORTIONとFILTERを12時に置き、音量を合わせてから調整すると特徴をつかみやすくなります。
参考情報
DAIJI OMATA

ギタリスト、音楽プロデューサー。
13歳でギターをはじめ、作詞作曲編曲を開始。
以後、バンド活動を経て、ギタリスト、音楽プロデューサー、作編曲家などの現役プロミュージシャンとして活動中。
東京都八王子市みなみ野にて、音楽教室を運営。
めじろ台・相原・片倉・北野・城山・鑓水・高尾・西八王子・橋本・相模原から通いやすい個人レッスンの教室です。


