Music Studio Polku、八王子市みなみ野のギター教室、小俣です。
「Henry Mancini “Peter Gunn”」のシンプル、クールギターリフに挑戦しましょう!
TAB、参考演奏のレッスン動画はこちら
ヘンリー・マンシーニが1958年に書いた「ピーター・ガン」のテーマは、当時のテレビ音楽にジャズとロックンロールの感覚を融合させ、のちの劇伴やポップスの作り方にまで影響を残したエポックメイキングな作品です。
原曲は探偵ドラマ『ピーター・ガン』のオープニング用に作られましたが、放送開始と同時に強烈なベース・リフとブラスの掛け合いが視聴者の耳を掴み、ドラマを知らなくても曲名だけは覚えているという人が続出しました。
マンシーニはここで、ブルース由来のたった2小節の低音パターンを延々と反復し、その上にホーン・セクションとギターのフレーズを次々と重ねる手法を採用しています。
硬質なエレキギターとウォーキング気味のベースが先導し、トランペットやサックスが鋭いリフを浴びせ、短いソロで緊張感を高めたかと思うとすぐに元のリフに戻る――わずか2分ほどの中で、当時のテレビ音楽には珍しい“バンド感”と“現場のライブ感”が凝縮されています。
録音メンバーには、ウエストコースト・ジャズの名手プラス、ロサンゼルスの腕利きスタジオ・ミュージシャンが集結しました。
ドラムはロック寄りのタイトな8ビートを刻みながらもシンコペーションで揺さぶりをかけ、ピアノはほとんどコードの厚みとリズムの隙間を埋める程度にとどめ、全体を「音の密度」というより「フックの連続」で聴かせる構成です。
当初はテレビ用にモノラル録音でしたが、翌年リリースされたアルバム『The Music from Peter Gunn』ではステレオ化され、ジャズ・ファンにもオーディオマニアにも高い評価を受けました。
このアルバムは1959年の第1回グラミー賞で“アルバム・オブ・ザ・イヤー”を獲得し、テレビ発のインストゥルメンタル作品としては史上初の快挙となります。
今あらためて聴くと、ミックスも演奏もシンプルですが、反復のグルーヴと短いホーンのパンチだけで最後まで飽きさせない巧みな配置が光ります。
ギタリストならば、F7一発で押し切る潔いコードワークや、リズムに微妙な跳ねを加える右手のタッチに注目すると学びが多いはずです。
ジャズ、ロック、R&B――何を主戦場にする人でも、曲の構造と音色の選び方が演奏の説得力を左右するという好例として、そして「テレビ音楽がポップカルチャーを変えることもある」という事実を示す歴史的マイルストーンとして、今なお聴き返す価値のある一曲です!
今回は、この楽曲の色気ある、シンプルなギターリフに挑戦しましょう!
演奏のポイント
左右の手を使い、ミュートに注意を払いながら、1つ1つの音が綺麗に演奏できているかがポイントです。
音が途切れないようにスムーズに、リズム良く演奏しましょう!
どのような音で鳴っているか、録音、録画などして、客観的に自分の演奏を分析するのがオススメです!
ヘヴィーなフレーズを攻略!


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DAIJI OMATA

ギタリスト、音楽プロデューサー。
13歳でギターをはじめ、作詞作曲編曲を開始。
以後、バンド活動を経て、ギタリスト、音楽プロデューサー、作編曲家などの現役プロミュージシャンとして活動中。
東京都八王子市みなみ野にて、音楽教室を運営。
めじろ台・相原・片倉・北野・城山・鑓水・高尾・西八王子・橋本・相模原から通いやすい個人レッスンの教室です。
