ギターを知ろう!
こんにちは。
Music Studio POLKU、八王子みなみ野ギター教室の小俣です。
ギターをこれからはじめる方にとって必要な知識を、重要な部分に絞ってお伝えいたします。
まずは、ギターの種類について、大きくは2つに分かれます。
- アコースティックギター(アコギ):中が空洞の箱型で音が大きく、独奏や弾き語りに向いています。
音色の表現が豊かで、多くのジャンルに対応可能です。 - エレクトリックギター(エレキギター):生音は小さめですが、アンプとエフェクターを組み合わせて多彩な音色を出すことができ、ロックやポップミュージックに適しています。
次に、ギターという楽器への最低限の理解、最初に必要なアクセサリー、予算なども知っておくと便利です。
最後に、ギターの世界はとても幅広く、そして楽しいものです。
ご予算に合わせて、演奏スタイルに合ったコストパフォーマンの高いギターを見つけましょう!
以下から、これらを細かく見ていきます。
ギターの種類と選び方
大きく分けると、
・アコースティックギター
・エレクトリックギター
に分かれ、音楽のスタイルにも大きな影響を与えます。
・アコースティックギター(通称アコギ)
フォークギター
鉄の弦を使用したフォークギターというもので、アコギと呼ばれるものは、ほとんどこちらを指します。
中が空洞の箱型になっていて、エレキギターよりも音が大きく、自宅では少し鳴らしにくいかもしれません。
しかし、エレキギターより音圧があり独奏や、弾き語りなどにも向いています。
また、一見厚みもあり、大きく見えますが、中が空洞になっているため、通常のエレキギターより軽量で持ち運びやすいのもメリットの一つです。
2023年現在でも、アコギのソロギターは根強い人気があり、様々なテクニックも出てきています。
音色の表現も豊かで、しっとり弾くとアコギ独特の太く、煌びやかな、美しい音色が鳴り、
ジャカジャカ弾くと打楽器のような迫力も出せ、
バンドサウンドにおいても疾走感や、ビート感、音圧を稼ぐことができます。
ハードロックの曲でもバックで音圧やビート感を出すために薄く録音することもあり、幅広いジャンルや方法で演奏されます。
クラシックギター(ガットギター)
フォークギター以外には、ナイロン弦を使用したクラシックギター(ガットギター)も存在します
ポップスでも多く使用されますが、
クラシックの世界で独奏のジャンルとして広く使われています。
スチールのような煌びやかさというより、暖かみのある音色を奏でることができ、筆者もよく好んで使用しております。
ナイロンなので、弦が柔らかく押さえやすいのも特徴です。
・エレクトリックギター(通称エレキ)
エレキギターの特徴
エレキギターは、アコギと違い生音では音が少し小さめのため、ご自宅で激しく弾いてもそれほど騒音にはなりません。
基本的に、シールドというケーブルでアンプで音を増幅でき、ロックやポップミュージックなどにも適しています。
さらにエフェクターという音を変化させる機械で、変幻自在に様々な音色を出すことも可能です。
以下の演奏のように、アコギには出せない、シンセサイザーのような幻想的なサウンドを出すことも可能です。
エフェクター自体にはイヤホン、ヘッドホン端子がついているものもあるので、ご自宅での練習にも最適です。
2023年現在では、アンプを使用せず、そのままミキサーという音響機器や、パソコンに直接繋いで(別途オーディオインターフェースという間に挟む機械は必要です)音を出すケースも増えてきています。
非常に高音質で、今後もどんどん便利になってくるでしょう。
2010年代頃は、Fractal Audio SystemsやKEMPERなど、高価な機材でしか再現できませんでしたが、
安価でも驚くほど高音質なものがどんどん出てきています。
私自身もギターのデータを納品する際にアンプで出る音をマイクで収録する機会が減ってきました。
KEMPERも以前から持っていますが、Neural DSPのプラグイン(パソコンなどを使って音楽制作をする際に、使用することのできるソフトウェア音源やエフェクトの総称)などもよく使用しています。
Neural DSPの記事はこちら
以上は、エレキギター、大枠の特徴ですが、様々な種類があります。
自分が演奏したいジャンル、「このギターカッコいいな!」と思える音楽に合わせて、選択すると良いでしょう。
エレキギターの種類
1. ソリッドギター
ソリッドボディギターは、ボディー部分が一体の木製ボディでできており、
そのボディが音を反響させる共鳴箱を持たないため「ソリッド」ボディと呼ばれます。
一般的には、エレキギターはほとんどが、このソリッドギターを指します。
ロック、ポップ、ブルース、メタルなどの幅広いジャンルで使用されており、初心者にもおすすめです。
有名なモデルには、ストラトキャスターとレスポールの2つがあります。
・ストラトキャスター
クリーンで明瞭なトーン、シンプルなデザインが魅力で、幅広い音楽ジャンルで愛用されています。
フェンダー社が有名です。
初心者の方はわかりにくいかもしれませんが、
「ジャキジャキ」した音を出せます。
綺麗なクリーントーン
ロックな歪み
・レスポール
太く重厚なサウンドと独特のデザインが特徴で、ロックのアイコン的な存在です。
ただイメージと違い、音が太いため、意外にクリーンのきれいな曲でもマッチした演奏をすることができます。
ギブソン社が有名です。
綺麗なクリーントーン
ロックな歪み
上記以外にも有名な形、独特な形、ギターメーカーごとにも特徴的なモデルが多く存在します。
2. ホロウボディギター
・フルアコ(フル・アコースティックギター)
ホロウボディギターは、全体が共鳴箱でできており、アコースティックギターに近い音質を持ちます。
フルアコは、1930年代に生まれ、エレキギターの中で最も歴史が古い楽器です。ジャズやブルースでも出番が多い楽器です
特徴としては、
・ボディの中は空洞で、胴鳴りも豊かです。
・ソリッドボディーと比べ厚みがあり、アンプに繋がなくても大きな音が鳴る
・広がりのある和音や倍音が出る
・音のセッティングングによっては、ハウリングがしやすい。
などです。
私は、写真のポールリードスミスというブランドのフルアコを持っています。
ソリッドギターに比べて、ボディーが空洞でとても軽い理由で、よく手にとることが多いです。笑
代表的なモデルにはギブソン・ES-335があります。
・セミアコ(セミ・アコースティックギター)
セミホロウボディギターは、共鳴箱の一部がくりぬかれているため、ホロウボディとソリッドボディのハイブリッドと言えます。
セミアコ(セミ・アコースティックギター)と呼ばれます
これらは中空または半中空のボディで設計されており、多くの場合、F 字型のサウンドホールが特徴です。
セミアコースティックギターは、アコースティックでもエレキでも演奏できる多用途性で知られ、ジャズ、ブルース、ロックなどのさまざまな音楽ジャンルで人気があります。
特徴としては、
- 空洞があるのはボディの左右部分のみ。
- フルアコよりも薄いボディで、扱いやすい。
- 軽量化と音に空気感を持たせるために作られている。
- ホロウボディよりもアコースティックな響きを持つ。
- ソリッドとフルアコのいいとこどりのようなサウンドで、倍音の豊かなトーンが特徴
- フルアコよりは、ハウリングが少ない。
スケール(長さ)の違い
エレキギターのスケールは、弦の長さを指します。
ギターの弦長は、ナットからブリッジまでの距離を指します。12フレットは、スケールの半分の位置にあたります。
スケール長を選ぶ際にも、自分の演奏スタイルや指の長さに合ったものを選びましょう。
スケールの長さは、音の響きや演奏性に影響を与えます。長いスケールのギターは、弦の張力が高く、明瞭な音が得られる傾向があります。
これに対して、短いスケールのギターは、弦の張力が低く、プレイヤーにとって操作しやすい場合があります。
また、スケールの違いは、ギターの音楽ジャンルにも影響を与えます。
たとえば、ジャズやブルースの演奏家は、短いスケールのギターを好むことも多いです。
また、手が小さい場合でもロングスケールの方が弾きやすいかもしれないので、一度手に取って比較してみるといいと思います。
一般的には、
1、ロング(ミドル)スケール(648mm)
2、ミディアムスケール(629mm)
3、ショートスケール(610mm)
の3つに分かれます
・ロングスケール
フェンダー系のギターの多くは、この規格で設計されており、ストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスター等が代表的なモデルです。
特徴は、
- 弦のテンション(張力)が強め
- 弦を押さえるのにやや力が必要
- チョーキングやピッキングの際に弦が硬く感じる
- ハリやテンション感のある硬めの出音
- 音程の安定性にも影響
弦長が違うと、弦の振動の仕方や、指で押さえたときのハリというか抵抗感みたいなものが変わってきます。スケールが短い方が弦のテンション(弦の張力)は弱く、長い方が弦のテンション(弦の張力)は強くなります
・ミディアムスケール
代表的なモデルには、レスポール、SG、フライングV、エクスプローラーなどがあります。
特徴は、
- ネックが短いため、手の小さい方でもストレスなく弾くことができる。
- 弦のテンションが弱い傾向にあるため、軽いタッチで弾ける場合が多い。
- 中音域~中高音域にかけて倍音の量感が多い。
- ボディが少し小さく設計されているものが多いため、ギターの重量が抑えられて取り回しがよくなる。
ミディアムスケールのギターは、ロングスケールのギターと比べて、2cmほど短いだけです。
しかし、あるフレットから遠くのフレットへの移動やストレッチフレーズ(指を大きく開く)になると、
間にあるフレットの数が増えるほど差が大きくなります
・ショートスケール
代表的なモデルには、フェンダーのジャガーやムスタングなどがあります。
弦の張力が低く、弾きやすいため初心者向けです。
特徴は、
- 弦のテンションが弱く、小さな力でも簡単に押さえることができる。
- フレットの間隔が狭く、コードを押さえる時や指を開いて弾くフレーズを演奏する時、目的のフレットに指が届きやすい。
- チョーキングがしやすくなる。
- ビブラートがかけやすい。
- ボディもコンパクトになって取り回しが良い。
※コンパクトで弾きやすいのですが、個体によってはチューニングが不安定になりやすい傾向もあります。
予算と価格帯
ギターの価格帯は幅広く、1万円から数十万、数百万円、ヴィンテージでは数千万円と幅広いバリエーションがあります。
初心者がギターを買う場合の予算は、2万~6万円前後が一般的です。
3~4万円程度の予算があれば、ギターの先生や楽器屋さんに相談すれば、
良い初心者向けギターが買えるはずです。
長く続けたい・ある程度良いものを使いたいという場合は、3万円~の予算で考えると良いでしょう。
5万円~10万円のギターであれば、メンテナンスをしながら、相当長い間弾く事ができるのでおすすめです。
予算に合わせて選ぶことで、初心者でも質の高いギターを手に入れることができます。
ご自身では、判断が難しいのことも多いと思うので、詳しい楽器店の店員さんや、ギターの先生に相談しましょう!
ギター本体に以外に必要なもの
1.チューナー
スマホの無料アプリでも全然OKですが、
画像のようなクリップチューナーを一つ持っておくと便利です。
2.ピック
とりあえずは、ギター本体があれば弾けますが、ピックだけは最初に購入しておきましょう。
(指で弾きたいという方は、無しでOKです)
3.アンプ、シールド、エフェクター
アンプ(ご自宅の練習用には、ヘッドホン端子のあるものをお勧めします。)と、
シールド(ギターをアンプに繋ぐ線)があるとエレキギターの場合は、その魅力を最大限に確認できます。
エフェクターもあれば、さらにバッチリです!
マルチエフェクターという、色々な音が沢山入っているものがおすすめです。
ヘッドホンを端子があれば、アンプ無しで、練習することが可能!
この方法で自宅練習する方も近年は増えています。
おすすめ練習用アンプの記事はこちら
4.その他のギター用品
その後に、ギタースタンド、ストラップ、お手入れ用品、交換用の弦、ペグ回し、譜面台などを集めていくのが良いでしょう。
まとめ
なるべくシンプルにギターを始める方の必要なものを書かせていただきました。
ポイント1
ギターは大きく、2つに分かれ、
1、アコースティックギター
2、エレキギター
に分かれる。
ポイント2
ギターのネックには、長さがあり、自分の弾きやすいものを最初は選ぶのもおすすめ。
ポイント3
最初にチューナー、ピック、アンプ、エフェクター、シールドも揃えておくと練習が捗どります。
こちらの記事で最低限の知識を手に入れていただき、最高の相棒を探しましょう!
素晴らしいギターライフがはじまることを願っています!
DAIJI OMATA
ギタリスト、音楽プロデューサー。
13歳でギターをはじめ、作詞作曲編曲を開始。
以後、バンド活動を経て、ギタリスト、音楽プロデューサー、作編曲家などの現役プロミュージシャンとして活動中。
東京都八王子市みなみ野にて、音楽教室を運営。
めじろ台・相原・片倉・北野・城山・鑓水・高尾・西八王子・橋本・相模原から通いやすい個人レッスンの教室です。